薬剤師の令和から始める健康ブログ

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【やっぱり食中毒!】最近流行の感染症について

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つい先日、食中毒に関する記事を書きましたが、厚生労働省からも同様の注意喚起が出ておりました。

IDWR 2019年第24号<注目すべき感染症> 腸管出血性大腸菌感染症

www.reikenblog.work

前回は、食中毒対策として、広範囲な内容を書きましたので、今回はその中でも「腸管出血性大腸菌感染症」に絞って記事を書いていきたいと思います。

「腸管出血性大腸菌感染症」

上記のページでも紹介されていますが、「腸管出血性大腸菌感染症」とはベロ毒素(Verotoxin=VT, またはShiga toxin =Stx )を産生する大腸菌が体内に入り込むことで発症する感染症になります。

ちなみにベロ毒素とは、体内に侵入すると大腸をただれさせ、血管壁を破壊して出血を起こす毒性が高いものになります。大腸だけで無く、腎臓に障害を与え、脳や神経にも作用して発病してから短時間で生命を奪うこともあるとされている危険な毒素です。

この「腸管出血性大腸菌感染症」は、無症状から致死的なものまで様々な臨床症状が知られており、特に腸管出血性大腸菌感染に引き続いて発症することがある溶血性尿毒症症候群は、死亡あるいは腎機能や神経学的障害などの後遺症を残す可能性のある重篤な疾患であるとされています。

こんなにヤバそうな感染症が本当に身近にあるの?と疑問に思われる方もいるかも知れませんが、厚生労働省ではこうした感染症においては定点把握を行っており、集団発生(食中毒を含む)事例としては、本年第24週までに岐阜県の保育施設、飲食チェーン店、奈良県の保育施設、京都府の保育施設、埼玉県の飲食店、兵庫県の飲食店、静岡県の飲食店等が、自治体等により報告されています。

具体的な症例数として、男性が330例、女性が403例とも発表されており、極めて身近な存在であることがお分かりいただけるかと思います。

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対策は?

対策1 食品対策

近年ではこうした集団発生事例に関して、広範囲に及ぶケースが増えており、非常に問題となっています。

「腸管出血性大腸菌感染症」の予防には、食肉の十分な加熱処理、食材・調理器具の十分な洗浄や手洗いを徹底することが、望まれています。

また、生肉または加熱不十分な食肉等を食べないようにすること〔牛レバーや豚肉・豚の内臓(レバーを含む)が重要です。

なお、腸管出血性大腸菌を死滅させるには、食べ物を単に温めるだけでは不十分であり、中心温度が75℃で1分間以上の加熱が必要となります。

例えば、ハンバーグなどの挽肉を使った食品を調理する際は、中心部まで十分に加熱することが重要となるので、フライパンなどで焼いた後にレンジやオーブンで加熱するなどの対策を検討する必要があります。さらに、焼く前の生肉などに使用する箸などの調理器具を使い分けることにも注意を払う必要があります。

また、近年では野菜が原因とされる腸管出血性大腸菌の感染例も報告されており、こちらも対策としては、流水で十分に洗浄することが効果的とされています。

他にも、調理後の食品は速やかに食べることや、保管する場合は長時間室温放置せずに10℃以下で保存する等の食品の衛生的な取り扱いを心がけることが予防の観点で重要となります。

対策2 接触感染対策

腸管出血性大腸菌の感染経路としては、基本的に食品などを介して「口」から入ってくることは、ここまでの内容でお分かりいただけたかと思います。

上記では、食品や食品を加工する器具の汚染を防ぐ方法について記載してきましたが、ここからは他の人から腸管出血性大腸菌をもらわないようにする方法について書いていきたいと思います。

例えば、保育施設などにおいて、何らかの原因で腸管出血性大腸菌を保有している園児がいたとします。

しかも不幸なことに症状がほとんど無い場合、元気に遊んでしまうので他の子供たちとの接触機会が増えてしまうことなどが想定されます。

上記の様な理由から、腸管出血性大腸菌の集団発生が多くみられていることにも注意が必要となります。

日ごろからの注意として、接触感染予防として、オムツ交換時の手洗い、園児に対する排便後・食事前の手洗い指導の徹底が重要とされており、これから夏季を迎えるにあたって、簡易プール使用時の衛生管理については特に注意が必要となります。

下痢など症状のある子供は、プールの利用を控えさせるとともに、特に、低年齢児の簡易ミニプールには十分注意し、塩素消毒が必要です。過去には動物とのふれあい体験での感染と推定される事例も報告されており、動物との接触後の十分な手洗いや消毒が必要となります。


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まとめ

いかがでしたでしょうか?

テレビなどで報道されると一気に広まっていきますが、既に水面下ではこれだけ多くの方が腸管出血性大腸菌感染症にかかっています。

身近に潜んでいる怖い感染症の1つですので、これからの時期ご注意いただけますと幸いです。

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