最近テレビなどでも目にする「腸活」ですが、皆さんは日常の中で何かされていますか?
初めて目にされる方もおられるかと思いますので、今日は「腸活」がどんなものなのか?どうすれば体に良いのか?などについて書いていこうと思います。
「腸活」とは?
「腸活」とは、腸内環境を整えて健康な状態を保つことを指します。腸に注目が集まっている理由として、腸は「第2の脳」ともいわれており、私たちの健康を支えるためにとても重要な役割を果たしていることがわかってきたからです。何故「第2の脳」と呼ばれるかというと、腸は脳からの指示なしで働けることや、脳内物質の一部管理も行っていることがわかったので、「第2の脳」と表現されています。
さらには、腸は最大の免疫器官とも言われていて、体内の免疫システムの大半が腸に由来しているので、腸内環境が悪くなると身体全体の免疫力も低下してしまいます。免疫力が落ちてしまうと、風邪などの病気にかかるリスクが上がりますので、悪循環を招くきっかけになってしまいます。免疫力が下がるというリスクを回避するためにも、腸内環境を整えることが健康を維持するためにはとても大切なことなのです。
人の腸内はどうなっているのか?
ここからは腸の中はどのようになっているのかと、「腸活」をどのように行っていくかを書いていきます。
腸内フローラってなに?
私たちの腸内には、多種多様な細菌が生息しており、1,000種1,000兆個以上におよぶと言われています。
凄い数ですので、驚きですよね?こうした細菌は、小腸から大腸にかけて生息しているので、腸内細菌と呼ばれています。この腸内細菌のバランスによって腸内環境が良くなったり悪くなったりします。
腸内にいる腸内細菌を顕微鏡で覗くと、植物が群生している「お花畑([英] flora)」のように見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれるようになったそうです。
「腸内フローラ」は大きく分けて、3つの菌で構成されています。「善玉菌」と呼ばれる体に良い働きをする細菌、「悪玉菌」と呼ばれる体に悪い働きをする細菌、どちらにも属さず有利な側の菌を応援する「日和見菌」に分けられます。
健康な腸内では、乳酸菌のような善玉菌が悪玉菌の定着・増殖を抑えています。また善玉菌には、有害物質を体外に排出するのを助ける作用もあります。
何らかの原因で、腸内の悪玉菌の数が多くなると、悪玉菌がつくりだす有害物質も増え、便秘や下痢、肌荒れやアレルギーなどを引き起こすことがあります。悪玉菌より善玉菌が多い「腸内フローラ」に整えることが健康への第一歩となります。
腸内環境を良くする6つの方法
腸内では、「善玉菌」と「悪玉菌」が戦っていることがお分かりいただけたかと思いますが、ここからはどうすれば「善玉菌」が増える状態を作れるのか6つのポイントを紹介していきたいと思います。
1.食生活の改善
動物性たんぱく質や脂肪分の多い食生活は、腸内における悪玉菌の増殖を助けてしまうだけでなく、腸の働きを低下させることがわかっています。外食などが多く、こうした食事が続いてしまっている方はご注意ください。
また、善玉菌を増やすために欠かせないのが食物繊維です。便を増やすことで腸を刺激し、腸の働きを活発にする効果があります。食物繊維には水溶性の物と不溶性の物がありますが、水溶性と不溶性のものを摂取する比率は1:2であることが理想的といわれています。
ただし例外もあり、極端に便秘気味の方は、不溶性の食物繊維を摂り過ぎることで逆に便秘が悪化することがありますのでご注意ください。「不溶性の食物繊維」を多く含む食材は、大麦や玄米、さつま芋、ごぼう、にんじん、ほうれんそう、小松菜などがあります。
2.適切な水分摂取
一日当たり2ℓ以上の水分を食事や飲料から摂取することが望ましいとされていますが、こうした水分摂取量が減ってしまうと、体が水分を保持するために便からも水分を再吸収してしまうので、便秘の原因になります。飲みすぎも問題かと思いますが、便秘気味な方はご自身の水分摂取量が足りているのか考えてみると良いかも知れません。
3.適度な運動
運動に関する記事もいくつか書いてきましたが、適度な運動は「腸活」においても重要です。
特に運動不足などで腹筋が衰えると、便を出すための力も低下してしまいます。ハードな運動は必要なく、ウォーキングの際などに下腹部に少し力を入れて歩くだけでも十分です。最近は過度な食事制限を伴うダイエットなどで、体重の低下とともに筋肉量が下がってしまっている方もいらっしゃいますので、可能な限り運動を取り入れてみるのはいかがでしょうか?
日常的に必要な運動量については、過去に記事がありますので、よろしければ併せてご覧ください。
machi-ishi.hatenablog.jp
4.ストレスチェック
ストレスが溜まると精神面だけでなく、腸も元気がなくなってしまいます。脳と腸の密接な関係についても書いてきたとおり、過度なストレスにより、お腹の調子が悪くなってしまう方も多く見受けられます。現代社会においては、ストレス原因の根本解決が難しい場合も少なくありません。ストレス対策については別記事にもありますが、様々な方法を用いて対策を行っていく必要があると思います。
machi-ishi.hatenablog.jp
5.睡眠時間の確保
睡眠不足は「腸活」にも悪影響を及ぼします。私たちの体は、寝ているあいだに内臓が活性化するようになっています。腸は睡眠中に活発に動いているので、寝不足だと腸の活動は弱まり便秘を引き起こしてしまいます。効果的な「腸活」を行うためにも睡眠はしっかりと確保することが重要です。
こちらも以前に記事にしておりますので、興味のある方は併せてご覧ください。machi-ishi.hatenablog.jp