薬剤師の令和から始める健康ブログ

日常生活に役立つ、健康に関する話題を提供します。健康についてお悩みのことがありましたらテーマとして取り上げますので、お気軽にコメントください。

痛み止めについて 前編

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こんにちは!

ゴールデンウィークにマラソンに出て足がめちゃめちゃ痛いです。
さて今日はそうした際に使用する痛み止めである消炎鎮痛剤について書きたいと思います。
書いていて長くなってしまったので、急遽前編後編に分けることにしました。申し訳ございません。

親しみやすいようにこの記事では消炎鎮痛剤を痛み止めと記載したいと思います。
痛み止めには多くの種類があることをご存知でしょうか?錠剤やカプセルになっており、経口摂取するものや、シップのように貼付剤になっているもの、さらにはゲルやスティック上になっているもの等も含めて様々です。(座剤等他にもあります。)
それに加え、上記の形状の中からさらに成分が異なってくるので実は奥が深いんです。(剤形が異なるだけで同じ成分の薬剤も、もちろんあります。)

今回は薬剤の成分ごとではなく、剤形ごとに記載していきたいと思います。細かい成分については今回はざっくりと記載し、今後まとめられたらいいなと考えています。

また、本来「痛み」は体が教えてくれる注意信号です。体で起こっている炎症の場所や、無理な負担がかかっている場合の危険を教えてくれているものなので、何でも薬を飲めば治るし… ではなく、根本となっている理由を明らかにし、可能であれば解決していくことが望ましいと考えています。しかし、そんなことを言っても現代社会で生きていく上では多少の体への負担は避けられないかと思いますので、違いなどを知っていただければと思います。

経口剤(NSAIDs・アセトアミノフェン)について

文字通り飲むタイプの痛み止めです。NSAIDs(非ステロイド性鎮痛消炎剤)とアセトアミノフェンいうタイプのものが一般的で、今回は先のタイプの経口剤について書きたいと思います。それ以外のタイプの経口剤については次記事に書きたいと思います。

経口タイプの痛み止めは、ものすごく種類が豊富で、医療用、一般用(OTC)と様々なものが販売されています。
医療用とOTCとの違いは効果と副作用の頻度です。医療用は効果が高い反面、副作用が多く発現する可能性があります。
OTCの中にはもともと医療用の成分であったロキソプロフェンナトリウムなどもスイッチ化されていたりしますので、安全性が担保されているものは徐々にOTCとなっていくかも知れません。
こうした経口剤(NSAIDs)が使われるケースは、頭痛、ひざや腰の痛み、歯痛や生理痛など、様々だと思います。
基本的には経口摂取した薬剤は血流に乗り全身に運ばれるので、効果は全身に作用し、効果の発現も比較的早いことが期待されます。
しかし、長い期間飲んでいたり、胃腸の弱い方だと副作用としておなかが痛くなってしまったり、腎臓の機能が落ちてしまったりするリスクもあります。
また、熱が出たときにこうした痛み止めを飲むことがあるかもしれませんが、薬剤の種類によっては痛みはとっても熱はあまり下げないものがあるので、用途に応じて過去に購入したものを使いまわすのではなく、その都度に専門家に確認したほうがいいと思います。また、妊娠された方についても注意が必要で、特に妊娠時に服用すると流産を増加させるとの報告があるので、服用は避けたほうが望ましいかと思います。

また、アセトアミノフェンについては、NSAIDsよりも痛みを抑える効果は劣りますが、妊娠の可能性がある方や、小児にも用いられるのでこちらも使用の幅が広いのが特徴です。副作用については、アルコールと一緒に服用して肝機能が著しく悪化したとの報告を見たことがありますので、ご注意ください。
まあ、普通は薬とお酒を一緒に飲むことは無いかと思いますが…
他にも副作用、相互作用については様々なものがありますので、特に医療用の薬剤を経口摂取される際には専門家の指導を仰いでください。

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シップ(貼付剤)

貼付剤と書くと仰々しいので、ここからはシップと記載したいと思います。
実はシップって海外ではほとんど使用されていないってご存知でしたか?
理由は諸説ありますが、外人は毛深いので患部に貼れなかったり、はがす際に毛が絡まって痛かったり、あまり効果を実感できないなど様々です。しかし、日本人はこのシップが大好きで、ご年配の方だと一日一袋ぐらい使用している方も見たことがあります…。
このシップの良い点は、痛いところに張るので、効果も副作用もそこに限局されやすい点だと思います。
私も上記のように走った後には良くお世話になっている薬剤です。実際に張ることでサポーターのようにも働いてくれるものもあり、伸縮性の高い基材を用いているものには特にお世話になっています(笑)
使用されるケースは、打撲や筋肉痛、関節痛など様々で、どこかが痛いとき、すなわち患部が限局されるケースに用いられます。
シップにも様々な種類があり、テープのように薄いものや、パップと呼ばれる昔ながらの水分量が多い厚手のものなど種類があります。
シップというと主にメントールの爽やかな匂いがするものを連想されるかも知れませんが、中には匂いが非常に少ないものや、白色だったり肌色のものがあったりと、年齢、性別によって気になる部分が異なると思いますので、ご自信のご要望に応じて選んでいただければと思います。
また、冷感タイプ、温感タイプのものもあったりしますので、これからの時期に温感タイプのものを選ぶ方は少ないかと思いますが、色々なタイプの薬剤がありますので、使われる際には医師、薬剤師にご相談されるのが良いかと思います。

少し話は脱線しますが、シップについては国から多少問題視されているようで、医療機関から購入できるシップについては一度に購入できる枚数制限が昨年ぐらいから施行されております。そうした理由から以前に比べてシップを使いにくくなった、という印象をお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。
もともと、医療用の薬剤(シップに限らず)については、疾患、医師の治療方針にもよりますが、長くて90日分ぐらいまではケースによって出されることがありますが、シップに関しては何日分という期間にかかわらず、一度に処方できる量が70枚までとなっています。(期間が短すぎるとさすがにもっと減ることもあります。)
シップについては医療用のものであっても患者さん間で交換したり、現在のようなGW中に親族が遊びに来たときに何かがあって自分以外に使用してしまっていたりする等、国はシップが世の中でちゃんと使用されていないと認識しているようで、上記のような制限がされてしまっていると聞いております。今後は医療機関で処方されて購入するものから、OTCとして薬局で購入するものになっていくかも知れません。





まとめ

いかがでしたでしょうか?
少し長くなってしまったので、急遽前編、後編と分けましたが、今後記事数が多くなってきたら、見やすいようにまとめることがあるかもしれません。
気軽に使ってしまいがちの痛み止めですが、少し個人的に気になっていることも含めて書いてみました。
次記事も続きを書きたいと思いますので、是非ご覧ください。